公道と私道の違い 私道負担とは | 甲子園の不動産売却・買取・住宅購入はセンチュリー21グランクリエーション
公道と私道の違い 私道負担とは
買う前に知っておきたい マイホームガイド!『 道路 編 』
■「公道」と「私道」の違い
国や各自治体が所有している道路が 『 公道 』 と呼ばれるのに対して、それ以外の、個人や団体等が所有している道路は 『 私道 』 と呼ばれます。『 公道 』 は国や地方公共団体が所有し、道路整備などを行います。対して 『 私道 』 は所有者が行います。通行の許可の権限も所有者にあります。
■「公道」・「私道」よりもまず 「 建築基準法上の道路 」 かが重要です!
公道でも私道でも、 「 建築基準法上の道路 」 であれば、その道路に面した土地に家を建てることができます。
まずは 『 建築基準法上の道路 』 かどうかを調べる必要があります。中には 『 通路 』 としか認められていない公道や私道もあります。その場合は家を建てることができません。
■ 接道義務(建築基準法 第四十三条)
建築基準法上、建築物の敷地は「幅員(ふくいん。道路の幅のこと)が4m以上の道路に2m以上接しなければならない」と定められています。いわゆる 『 接道義務 』 です。それが公道か私道かは関係ありません。
4m未満の道路でも建築が認められる場合もあります。「例えば昔は幅が一間(約1.8m)など4m未満の道路が多かったのですが、その中には建築基準法ができる前から周囲の人々が道路として使っている道もあります。それらの中には建築基準法上の道路として認められた(建築基準法42条第2項)道路もあります」
その他にも建築基準法の43条の但し書きにより、建築基準法上の道路でなくても建築が可能な場合もあります。まずは、建築することができる道路かどうかを、各自治体の窓口で調べるようにしましょう。
よくある私道のパターンと私道の所有者について
私道でよくあるのは、地主や不動産会社が所有する土地を分譲地として販売する際に道路をつくったケースです。
私道の所有者は以下の3つが考えられます。
(1) 地主・分譲業者
(2) 土地を購入した人々の共有名義
(3) 土地を購入した人々で私道を分筆して持ち合う(下図の2、3、4参照)
(2)の土地を購入した人々の共有名義になっている私道とは、マンションに例えた場合、ゴミ置き場やエレベーターのような共有部分だと捉えると分かりやすいでしょう。
(3)の土地を購入した人々で私道を分筆し所有することもあります。
一見特殊なケースに思えるかもしれませんが「30年ほど前までは右図のように土地を購入した人々で私道を分筆して飛び地で所有します。他の所有者との関係が悪化しても、私道の通行上の不利を被らないようにお互いが牽制する意味合いがあったようで、右図の3のようにランダムに持ち合うケースが多いです。
「私道負担」とは?
接道義務を果たすための私道を負担する
不動産の広告で 「 私道負担 」 という言葉を見かけたことはないでしょうか。私道負担とは、敷地内に私道部分が含まれていることを示す言葉です。中でも多いのは接道義務を果たすために道路を広げる、つまり敷地の一部を道路(私道)とすることで、道路の幅を4m以上にするケースです。
下図のようなセットバックをしないと接道義務を果たせないという場合に、こうした「私道負担(セットバック)」が必要になるケースがあります。また既にセットバックされている中古住宅を購入する場合も引き続き「私道負担」する必要があり、セットバックした私道には何も建てることができません。また土地を購入した人々の共有名義にしている私道や、土地を購入した人々で分筆している私道に面した土地を購入する場合も、「私道負担」があるということになります。共有名義の私道に面した土地を購入する場合、購入者は私道の負担分も購入して共有名義に加わることになります。そうしないと、下手をすれば私道を通行できなくなるリスクを負うことにもなりかねません。土地を購入した人々で私道を分筆の場合も、売主が所有している私道部分のみ買わないこともできますが、将来不都合が生じる可能性もありますからたいていはセットで購入することになります。
私道負担部分の税金はどうなる?
私道には固定資産税がかかります。私道を所有している場合は地主が支払う義務があります。自分の敷地をセットバックしてつくった私道も同様です。共有名義の場合は名義人それぞれが所有する持ち分割合を支払います。分筆した場合は、それぞれ所有する私道部分の固定資産税を支払います。同様に私道を取得すれば不動産取得税が、都市計画法の市街化区域内に指定されていれば都市計画税が、相続すれば相続税がかかるのは他の土地の場合と同様です。
「私道であっても、各自治体に申請して『公衆用道路』と認められれば固定資産税・都市計画税・不動産取得税が非課税になります。公衆用道路とは一般公衆の交通のために利用されている道路ということです。公衆用道路かどうかは、私道の登記簿謄本の地目に『公衆用道路』と載ります。そうでない私道は地目が『宅地』となっています」土地を購入する場合は売主の納税通知書も見せてもらうといいでしょう。「納税通知書には売主の所有する土地と建物の地番が載っています。地番に「非課税」とあればその私道が公衆用道路として認められていることになります」
公道か私道かを調べる方法
公道か私道かを調べるには、各自治体の役所へ行って確認することができます。また公図(土地の形状や地番などが分かる地図。法務局で入手できる)で調べる方法があります。「公図で道路のような形をしているけれど地番(土地につけられた番号。住所とは違う)がついているところは私道です。公道は地番がありません」
私道の注意事項
道路や水道などのインフラ整備の負担が必要なケースも
公道の道路整備や上下水道本管の配管・整備は各自治体が行いますが、私道については私道所有者の許可を得て、配管や整備などの維持管理を行うことが原則です。道路が荒れていたり水道管の本管が老朽化していても、私道所有者以外の人が勝手に道路を直したり水道管本管を修復したりすることはできません。実際に修繕等を行うか否か、費用負担をどうするかなど私道の利用者が合意しないと実行に移せません。私道が共有名義なら名義人全員の同意と費用の負担が必要になります。私道を分筆した場合も、工事が私道全体に及ぶ場合は同様です。
なお、公道+セットバックで一部私道を負担しているケースでは、配管に関する費用負担は本管から自分の土地へ引き入れる部分のみになります。また、自ら私道を提供している部分は自分の所有ですから、だれかの許可を得る必要はありません。
私道負担部分のスペースを自由に使えない
私道負担は、道路として利用する目的で確保された部分であるため、建物はもちろん塀や門扉などを設置することができません。火災や地震などの災害時に、緊急車両がスムーズに出入りできることが必要となるため、障害物を置くことも禁止されています。すなわち、土地購入者の所有物であるにもかかわらず、自由に使えるわけではないのです。また私道負担の面積は、容積率や建ぺい率の敷地面積には含まれません。100平方メートルの土地を買っても、20平方メートルが私道負担だった場合、利用できる敷地面積は80平方メートルとなります。このように利用できる面積が減る点はデメリットとなるでしょう。
土地を売買する場合には注意が必要
私道に面した土地を購入する場合、購入前に私道所有者に、通行の自由や掘削の自由などを書いた承諾書に捺印してもらい、後のトラブルを防ぎやすくしておきましょう。
道路にはいくつも種類があります。
次回は道路の種類について詳しくご説明いたします。
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ページ作成日 2022-05-22
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